コージー村上 新製品レビュー「MAPEX STREETLITE SERIES HARDWARE PACK」
ドラムアドバイザー・コージー村上が、メイペックスから新たに登場した「ストリートライト・ハードウェアパック」を徹底レビューします!
STREETLITE HARDWARE PACK(ストリートライト・ハードウェアパック)は、ケースを含めて10.6Kgという究極のポータブル性能を追求し、メイペックス独自の革新的デザインを採用。コンパクトでありながら、過酷なツアーに耐えうる堅牢性を両立。繊細な調整が可能なスタンド群が、理想のセッティングと高い演奏精度を約束します。人間工学に基づいた専用ケースが付属し、ドラマーの移動におけるストレスを劇的に軽減します。

まいど!コージー村上です!
長いことドラムやってますとね、だんだん思うようになるんですよ。
「ハードウェア、重いなぁ……」って(笑)。

若い頃は多少重たくても、「丈夫なんが一番や!」いう感じで気にせず持ち歩いてましたけど、ライブやリハーサルで毎回スタンド一式を運ぶとなると、これがまあ大変なんです。スネア持って、シンバル持って、ペダル持って、さらにハードウェアケース。演奏する前から、もうひと仕事ですわ。
そこで今回試してみたのが、MAPEXのSTREETLITE SERIES HARDWARE PACK [HPSL001]。

最初は正直、「軽量ハードウェアでしょ?」くらいに思ってたんです。
でも実際に触ってみると、これがなかなかよう考えられてる。
ただ軽くしたんやなくて、ドラマーがどうやって機材を運んで、どうセッティングして、どう演奏するか。
そこまでちゃんと考えて作ってあるんですよ。今回は、そのへんをじっくり見ていきましょう。
(文:ドラムアドバイザー コージー村上)
🎥 コージー村上が MAPEX STREETLITE SERIES HARDWARE PACK を動画で解説!(※15分あるから、覚悟して見たってや!)

Metro Pack / Hardware Bag
箱を開けて最初に出てくるのが、この専用バッグ。セミハードタイプになっていて、STREETLITEのハードウェア一式をまとめて収納できます。ちゃんと持ちやすいハンドルも付いてます。ここまではまあ、「専用ケースですね」で終わる話なんですが……
これ、背負えるんですよ。

リュックみたいに背負って運べる。これ、機材を持って電車で移動する人にはかなりありがたいと思います。
ハードウェアを背中に背負ってしまえば、両手が空く。片手にスネア、もう片方にシンバルバッグ、なんて持ち方もできますからね。
僕らドラマーって、どうしても荷物が多いんですよ。
ギタリストがギター1本持って歩いてる横で、こっちは「引っ越しか?」いうくらい荷物ありますから(笑)。
だから、こういう運び方までちゃんと考えてあるというのはポイント高いです。
底には脚も付いてるので、ケースを床に置いたときも扱いやすい。
中にはポケットもあるので、クラッチや細かいパーツを入れておくのにも便利ですね。
いきなりバッグの話ばっかりしてますけど(笑)、ハードウェアって結局、演奏している時間より持ち運んでいる時間のほうが長かったりするんです。そこをちゃんと考えてあるのは、エエことですよ。

HSL001 / Hi-Hat Stand
「ちょっと動かしたい」が簡単にできる。
次はハイハットスタンド。
まず僕が気になったのが脚ですね。このレッグ部分、回転させて位置を変えられます。
ドラムセット組んでると、「あと3センチこっちに置きたいねんけどなぁ」みたいなこと、ようあるんですよ。


特にツインペダルを使ったり、スタンドが増えてくると、脚同士がぶつかる。そのたびに全部やり直す、みたいなこともあります。HSL001は脚の位置を動かせるので、そのあたりの調整がしやすい。
地味に見えますけど、現場ではこういう機能が効くんです。
スプリング調整も分かりやすい。


ハイハットの踏み心地って、ドラマーによって好みが全然違います。
軽く踏みたい人もいれば、ある程度しっかり返ってきてほしい人もいる。
このHSL001は、ドラマー側からスプリングテンションを簡単に調整できます。
複雑なことをせんでも、「もうちょい軽くしよか」「もうちょい重くしよか」という調整がやりやすい。
こういうのは、毎日触るものやからこそシンプルなんが一番やと思います。
片付けるときも、よう考えてあります。
これも僕は好っきやね。
各パーツをまとめてロックできるようになってるんです。
ハードウェアって、畳んだあとケースに入れようとすると
ガチャッ。バラッ。「お前そこ動くんかい!」
みたいになることあるでしょ(笑)。
そこをひとつのユニットとしてまとめておける。
だから収納もしやすいし、次に組むときも早い。
ライブが終わったあとの撤収って、できるだけ”はよ帰りたい”からねぇ(笑)。
こういうところ、大事です。
クラッチもワンタッチ。
ハイハットクラッチにはロック式の構造が採用されています。これも着脱が非常に簡単。
毎回ネジをクルクル回して……という作業が少なくて済みます。
こういう機能って1回使っただけでは、「まあ便利やね」くらいなんです。
でも、年間何十回、何百回とセッティングする人になると話が違います。
1回のちょっとした手間が減るだけで、ものすごく楽になる。
プロの現場ほど、こういう小さな差が効いてきます。
シンバルの鳴りまで変えられる。
さらにオモロいのが、このシンバルワッシャー。
フェルト面とラバー面があって、どちらを使うかによってシンバルのレスポンスを変えられます。
僕はこういう機能、好っきやね。ハードウェアというと、「倒れへんかったらええやろ」と思われがちですけど、実際にはシンバルやドラムと直接触れる部分なので、音にも影響するんです。
軽量化だけで終わらず、ちゃんと音のことまで考えてある。
そこはやっぱりMAPEXやな、と思いました。

SSL001 / Snare Stand
これはセッティングが早い。
続いてスネアスタンド。
まずバスケットの調整方法がオモロいです。
トリガーを押しながらアームを動かして、スネアのサイズに合わせる。非常にシンプル。
スネア置いて、カチッ。合わせて、はい終了。
こんな感じです。
スネアって14インチだけとは限らないですからね。
13インチ使ったり、小口径使ったり。
現場によってスネアを変える人にも、この調整方法は便利やと思います。
スネアは締め付けすぎたらアカン。
そして、このスタンドで僕が一番気になったのがラバークロウです。
スネアスタンドって、安定させようと思ってギュッと締めるでしょう?
でも締めすぎると、スネアの鳴りを止めてしまうことがあるんです。
これは昔からドラマーの間ではよく言われる話です。
SSL001は、スネアを必要以上に締め付けず、フローティングに近い状態で保持するように作られています。
つまり、スネアを支えながら、ちゃんと鳴らす。
ここがポイント。
軽量ハードウェアって聞くと、どうしても「持ち運び」の話ばっかりになりがちなんですが、実際に演奏する道具ですからね。音が悪うなったら意味がない。
そこまで考えてあるのは、僕としてはかなり好印象です。

CSL001 / Cymbal Stand
軽くても、セッティングは妥協してない。
最後はシンバルスタンド。
高さはかなり幅広く調整できます。
そしてティルター部分はギアレス仕様。


いつでも便利なギアレス派のドラマー、多いからねぇ。
ギア式の場合、「この角度やとちょっと高い」「一段下げると低すぎる」みたいなことがあるんですよ。
ギアレスなら、その間に合わせられる。ほんまに微妙な話ですけど、ドラマーにとってシンバルの角度って結構大事なんです。
クラッシュをどう叩くか。ライドをどの角度で置くか。数度変わるだけでも、叩いた感触は変わります。
だから、軽量化されていてもセッティングの自由度を削っていないというのは嬉しいですね。
こちらにもハイハットと同じく、フェルトとラバーを使い分けられるワッシャーが採用されています。

で、結局どうなん?(コージー村上の総評)
一通り触ってみて思ったのは、STREETLITEは「軽いハードウェア」だけではないということですね。
もちろん軽い。コンパクト。持ち運びやすい。そこは大きな魅力です。
でも僕がオモロいと思ったのは、その先。
- 組み立てやすい。
- 片付けやすい。
- 細かなセッティングがしやすい。
そして楽器の鳴りもちゃんと考えてある。
つまり、ドラマーが一日どう動くかを考えて作ってあるんです。
家を出て。スタジオへ行って。セッティングして。演奏して。片付けて。また持って帰る。
ドラムは演奏するだけやないですからね。そこ全部ひっくるめて、ドラマーです。
僕も長いことドラムやってきましたけど、年々思います。
機材は軽いほうがええ(笑)。
でも、軽いだけでは困る。
ちゃんと使えて、ちゃんと鳴って、セッティングも楽。そのバランスをうまくまとめたのが、
MAPEX STREETLITE SERIES HARDWARE PACK [HPSL001]
なんやと思います。
機材を自分で持って現場へ行くドラマーには、ぜひ一度触ってみてほしいですね。
若い人はもちろん。僕ら世代には……
たぶん、もっと刺さると思います(笑)

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コージー村上プロフィール
COZY MURAKAMI
約30年にわたり楽器販売の現場でドラム専門スタッフとして活躍。豊富な製品知識と経験を活かし、多くのドラマーや楽器メーカーから信頼を集めてきた。
プレイヤーとしても精力的に活動し、メジャーレーベルよりソロアルバム『SOUL BOUND -Dedicated to Cozy Powell-』(2004年)をリリース。ライブやレコーディングなど幅広いフィールドでドラマーとしてのキャリアを築く。
また、ドラマー向けにシンバルの基礎知識や選び方を解説したDVD『究極シンバルガイド』では監修・出演を務めるなど、ドラムおよびシンバルに関する啓蒙活動にも携わる。
現在はドラムアドバイザーとして、ドラマーへの機材提案やサポートをはじめ、楽器メーカーや音楽関連企業へのアドバイスなど、多方面で活動している。
また、レジェンド・ドラマー Cozy Powell のプレイスタイルやスピリットを深く敬愛し、その魅力を次世代へ伝える“伝承者”としても活動。Cozy Powellサウンドの研究・継承にも力を注いでいる。
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