月夜見 -tsukuyomi- 開発インタビュー

Vincitaの4弦ベース「Versatilità」に搭載されているプリアンプは、Aya tokyo japan / Yukiのビルダーとして知られる河井 誠氏に製作を依頼しました。河井氏よりプリアンプに関するコメントをいただきましたので、ご紹介いたします。

製作ヒストリー

現在までYukiで販売されたベース・プリアンプをベースに製作。一般的なオンボード・プリアンプはON時にあまりサウンドが変化しないようにローインピーダンス化する事が多いかと思いますが、Vincita用のオンボード・プリアンプ「月夜見 -tsukuyomi-」はON時に明らかに強いサウンドへ変化しつつローインピーダンス化、サウンドバリエーションという捉え方も可能なものかと思います。

製作はある意味”挑戦”だった

OP-AMP 8チャンネル分を使用した回路を小さく製作するというのが私自身も初めての経験でしたので、そこで良いサウンドが出力されるかどうかが一番のチャレンジでした。結果、他には無いパッシブ〜アクティブのサウンドバリエーションが出来たかと思います。

使用パーツもただ小さくするのであれば、ほとんどの部分をチップパーツで構成するかと思いますが、「月夜見 -tsukuyomi-」ではエフェクターで使用しているコンデンサーと同じ物(EPCOS-TDK、WIMA等)を使用し、OP-AMPには省電力タイプを使用しました。

全てのベースプレイヤーに届けたい

幅広いジャンルに対応可能かと思いますのであらゆるジャンルのベーシストに試して頂きたいと思います。例えば、ジャズフュージョン系ではパッシブでスラップ、アクティブでブリッジ側での強めの指弾き等、ピック弾きでもアクティブ~パッシブ共、素晴らしいサウンドかと思います。

河井 誠氏Profile

1963年3月19日札幌生まれ。

中学生の頃より音楽活動を開始、高校卒業後、上京
家庭の事情で3年間、札幌~東京間の往復を繰り返す生活となった為、バンド活動が困難になり その間オーディオ機器、エフェクター等の自作を始める。

その後、東京での生活及びバンド活動を再開し1992年、E NIGHTのギタリストとしてFUNHOUSEよりメジャーデビュー。

メジャーデビュー後は作曲、アレンジ、ディレクターを経てエフェクターメーカー(AYAの母体MSD tokyo japan)を個人事業としてスタート~現在に至る。

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